馬借街道
明治時代まで、交通の重要な役割を果たした街道
明治時代まで、北前船と並んで交通の重要な役割を果たしていたのが、府中(武生)と河野を結んだ「西街道」通称「馬借街道」です。馬借とは、室町時代に発達した、馬の背を利用して物資を輸送した運送業者のことで、交通の要であったといわれています。道中は難所も多く、交通の主役を国道8号線に譲った今となっては、この道を通るものもなくなりましたが、「南無妙法蓮華経」と岩壁に刻まれた書は、ウワバミ(大蛇)が現れたのを封じるために、常栖寺開山 日映上人が書いたものと言われています。ほかにも、弁慶の足跡や口留番所跡、石畳・掘り込まれたU字道の排水溝・石仏などの跡が残り、府中と敦賀を結んだ当時の繁栄を物語っています。
基本情報
- 住所
- 福井県南越前町今泉