【美食福井】あまくて、ぷりぷりな「甘えび」には濃厚な旨味が凝縮

2,935 view

「甘えび」の語源は、食べたときに甘みを感じることからきています。

その名のとおり、一口頬張れば”ぷりぷり”と身がはじけて、口の中いっぱいに甘さが広がります。

新鮮な甘えびは、透明感のある真っ赤に輝くからだが目を引きます。


【漁獲時期】通年

【産地】坂井市、越前町、敦賀市、小浜市

【美食福井】あまくて、ぷりぷりな「甘えび」には濃厚な旨味が凝縮

【動画】「甘えび」の美味しい魅力を凝縮

恵まれた漁場とこだわりの漁法

福井県の「甘えび」漁獲量は全国でも上位。このうち約7割が三国港(坂井市)で水揚げされます。


甘えび漁は季節によって漁場が変わります。

春と秋は福井県沖。港を出てから漁場に到着するまで約4時間、距離の近さが強みです。距離の近い福井県沖での漁では、とれたて鮮度抜群の甘えびが水揚げされます。

夏は福井県沖の海域が禁漁期間になるため、日本海のど真ん中にある大和堆(やまとたい)まで1日かけて船を走らせます。

甘えびの水揚げでは”マエダレ網”と呼ばれる、海底から浮かせて引く網を使い、ゆっくりと引くことで、甘えび以外の魚の入網を防ぎ、傷付けずにきれいな姿のまま甘えびを獲ることができます。

職人技が光る素早い選別、真っ赤な体は新鮮さの証

船の上に揚げられた甘えびは、冷たい海水で洗われ、大きさや卵のあるなし、殻の固さによって選別されます。甘えびは鮮度が落ちやすいので、選別作業は時間との勝負。揺れる船の上で、大きさや品質を手早く正確に見極めるのは、まさに職人技です。

三国港では、夕方に帰港した船から、全国的にも珍しい夕競りですぐに販売することで、鮮度抜群の状態で出荷しています。

刺身やお寿司はもちろん、しゃぶしゃぶや天ぷら、火を通しても美味しい

新鮮な甘えびは、お刺身で食べるのが絶品。獲れたばかりの甘えびは、甘さは控えめながら、ぷりぷりとしっかりした歯ごたえが特徴。一晩寝かせると甘みが増し、プリっとした身と、とろける甘さの両方を味わうことができます。


剥いた殻や頭からは、まろやかでコクのある出汁がとれ、味噌汁にすると絶品。天ぷらにすれば、ふっくら上品な甘みが増します。殻ごと焼いたり、から揚げにすれば、サクサク香ばしい風味が楽しめます。産地の三国では、しゃぶしゃぶにして軽く火を通したり、塩茹でなどにして食されています。

真っ赤な幸せ、届けます。「ふくい甘えび」2021年デビュー

福井県の甘えびの美味しさを全国に発信するため、大きさや漁期、鮮度にこだわった「ふくい甘えび」が誕生しました。

「ふくい甘えび」の認定を受けるためには、①お刺身に適した「子持ち・大・中サイズ(約12g)以上」、②漁場は福井県沖、③漁期は状態が最も良い5月~翌1月(7・8月を除く)、④漁獲からセリまでの時間が24時間以内、という規定を満たさなければいけません。

福井県を代表する新たな海の幸をぜひご賞味ください。

Column

【おいしい豆知識】

漁獲したての鮮度を閉じ込める「船内凍結」


甘えびは、漁獲後時間がたつと体内に持っている酵素で、自らの身を溶かしてしまいます。

そこで、福井県漁業協同組合連合会では、旨味と鮮度を閉じ込めるために、漁獲した甘えびを船内の急速冷凍庫で瞬間凍結する取組みを行っています。

この「船内凍結甘えび」は、食べる直前に流水でサッと解凍するだけで最高の状態の甘えびを味わうことができます。

【おいしい豆知識】
【豆知識】
甘えびは、成長すると性別が変わるという変わった特徴を持っています。
卵から生まれたばかりの時は、全てオス。
そして体が大きくなった5才くらいからメスへと変化を始めます。
体が大きくなってからメスになる理由は、産卵後、卵を長期間抱き続けるには体力のある大きな体が必要だからだそうです。

「甘えび」を食べられるお店の紹介

【美食福井とは】

福井県には、豊かな自然と生産者のこだわりが育む美味があふれています。

「美食福井」とは、それら海、山、里のプレミアムな食材24品目の魅力を余すところなく紹介する特設サイトです。