日本最大規模のコスモス畑を楽しむ秋のドライブ旅

184 view

福井県福井市の宮ノ下コスモス広苑は日本最大規模のコスモス畑。約1億本のコスモスが東京ドームの4倍以上の敷地一面に咲き誇ります。

風に吹かれて揺れる秋の絶景を一目見ようと、10月下旬には毎年多くの人が訪れる人気のドライブコースです。


今回はコスモス広苑を中心に、福井の食や歴史が楽しめる秋のドライブ旅をご紹介します!

日本最大規模のコスモス畑を楽しむ秋のドライブ旅

宮ノ下コスモス広苑は日本最大級のコスモス畑

  • 満開のコスモスを一目見ようと多くのカップルや家族連れが訪れていました
  • 青い空とピンク色の花たちをカメラに収めたい!
  • コスモス畑のなかに入って撮影や散策ができます
  • ピンク色以外にも黄色いコスモスやオレンジのコスモスが咲いていました
  • コスモスまつり期間中の土日には花トラ車が運行しています

10月の下旬、宮ノ下コスモス広苑では約1億本のコスモスが東京ドーム4個分の広大な敷地にピンク色の花を咲かせます。


花は10月初旬ごろから咲き始め、満開を迎えるのは朝晩の寒暖差が大きくなる10月の中旬から下旬ごろです。宮ノ下でコスモス畑で注目されるようになったのは、1993年のこと。


1軒の農家が休耕田にコスモスの種を蒔いて大きな迷路を作ったのが始まりでした。現在は多くの住民が参加する一大プロジェクトに発展し、10月中旬に開催される「コスモスまつり」には県内外から1万人以上が訪れています。


夏の残暑がようやく落ち着くころ、涼しい風に吹かれて揺れるコスモス畑を歩いていると秋の訪れに心がほっとするのを感じます。

Column

「コスモスまつり」の盛り上がりが熱い

10月中旬に開催される「コスモスまつり」では、地元のスタッフが元気いっぱいに来場者を迎えてくれます。


手打ち蕎麦や、地元スタッフが考案した「コスモスサイダー」を販売する「コスモス茶屋」や、コスモス畑をトラクターで回遊する「花トラ車」がまつりの名物。


コスモスの優しいピンク色と住民の真心を感じるおもてなしで思わず笑顔になれるイベントです。


宮ノ下エリアを盛り上げたい!と、2024年にはクラウドファンディングが実施されました。

「コスモスまつり」の盛り上がりが熱い

大安善寺の隠れたフォトスポットへ

  • 自分の背丈よりも高い墓石がならぶ千畳敷。神秘的な写真が撮れます
  • 明るく出迎えてくれる大安禅寺副住職の高橋玄峰さん
  • 人々に開かれたお寺。寺院のいろいろな場所で楽しそうなおしゃべりが聞こえました。
  • 取材時(10月)の月限定御朱印は金木犀やイチョウなどの秋のモチーフ
  • 重厚感のある石の門をくぐるときは少し緊張しました
  • ゆるやかな傾斜の道を歩いて千畳敷を目指します

コスモス広苑から車で10分ほどの位置にある大安禅寺は、隠れた観光スポット&フォトスポット。

月替わりのカラフルな御朱印が人気で、定期的に足を運ぶファンもいるとか。

予約なしで参加できる写経体験は、忙しい日々のなかで頭と心をリセットできるイチオシの体験です。


なかでもぜひ訪れてほしいフォトスポットが、歴代の福井藩主・松平家の墓所「千畳敷(せんじょうじき)」。


葵の門がついた重厚な石の門をくぐった先には高さ3mを超す墓石がずらりと並んでいます。門や墓石から石畳まで全て笏谷石で作られており、ひっそりと青みがかった荘厳な雰囲気に息をのみます。

本堂裏の山道を15分ほど歩くので、歩きやすい靴で。


歴史を感じるおすすめ写真スポット

名勝 養浩館庭園
 養浩館は福井藩主松平家の別邸で、江戸時代には「御泉水屋敷(おせんすいやしき)」と称されていました。庭と密接な関連の基に建造された…
名勝 養浩館庭園
もっと見る
丹巌洞
喧騒を離れ幕末の面影を今に残す草庵と庭園。江戸時代後期の弘化3年(1846)に、福井藩医山本瑞庵が別荘として建てた草庵。舟遊を兼ねて藩…
丹巌洞
もっと見る
福井県立歴史博物館
古代から現代にいたるまで、ふくいの歴史をわかりやすく展示しています。本物の資料や原寸大ジオラマなど目で見て楽しめる展示で福井の歴…
福井県立歴史博物館
もっと見る

Column

令和の大修理って?

大安禅寺では、現在「令和の大修理」が進められています。 

2018年から2029年までの約12年間をかけて行われる大規模な補修工事で、国の「特殊修理事業」に県で初めて認定されました。


大安禅寺では本堂をはじめ8棟が修理対象になっています。修復の様子は公式YouTubeや広報誌にまとめられているので、寺院建築の工事や調査の裏側が知りたい方はぜひチェックしてみてください。

令和の大修理って?

「佐助蕎麦」でこだわりの手打そばで腹ごしらえ

  • お蕎麦の上にも、お出汁のなかにも大根おろしがたっぷり。
  • 店主の加藤さん。にこやかに手を振ってくれました。
  • コーヒーも自家焙煎。お蕎麦とセットで食後にどうぞ。
  • 福井県の在来 種のそば粉を100%使用したお蕎麦が食べられる貴重なお店。
  • 写真奥は山かけ蕎麦。キノコの天ぷら、カリカリおあげのトッピングもありました。
  • ログハウスのお蕎麦屋さん。店主の加藤さんとのおしゃべりが楽しかったです。

コスモスと同じく、秋を季語にもつのが蕎麦の花。9月から10月に田んぼや畑で白くて小さな花を咲かせ、11月ごろから新そばが出始めます。


コスモス広苑から車で10分ほどの「佐助蕎麦」では、そば打ち歴40年の店主がきりもりする人気店。福井県在来種の蕎麦粉を100%使用し、店主が毎朝手打ちする打ちたてのそばが食べられます。

そばの香りと味をしっかり感じつつも、細めの麺でのど越しが良く上品な味わいです。自家焙煎コーヒーとのセットがオススメです。

秋のおでかけの〆は日帰り温泉

  • コスモス広苑から車で10分程度の佐野温泉「福の湯」
  • 内湯も露天風呂も源泉かけ流し。熱めのお湯でしっかり温まります
  • ぬるめのお湯がお好みの方は洗い場に近いほうに浸かってみてください
  • 休憩所には飲泉できる蛇口がありました
  • 名物ソフトの顔出しパネルを発見!

ドライブ旅の〆に日帰り温泉はいかがでしょうか。


佐野温泉の「福の湯」は内湯も露天風呂も源泉かけ流しのリッチな入浴施設。全国でも珍しい良質な硫酸塩の天然温泉で、源泉口からは60度のお湯が絶えず流れています。

熱めのお風呂がしっかり身体を温めてくれ、帰りの車内でも体から足先まで温かさが持続します。


ミストサウナとドライサウナが日替わりで楽しめるので(男女入れ替えあり)、サウナ好きも必見です。食事や宿泊もできます。

Column

おみやげに地酒はいかがですか?

コスモス広苑のすぐ近くには、地酒を販売する伊藤酒造があります。「越の鷹」や「YELLOW HAWK」などが売れ筋で、県内でも買えるお店が限られている隠れた銘酒です。


お酒が得意でない人にはアルコール度数3%の「PINK HAWK」がイチオシ。乳酸菌の甘みが口の中にスッキリと広がります。冷蔵庫で冷やしたPINK HAWKをワイングラスに注げば、夜のご褒美タイムの良いお供になりますよ。

おみやげに地酒はいかがですか?

宮ノ下エリアで秋の福井をぎゅっと楽しもう

  • 10月下旬のおでかけはぜひ宮ノ下エリアへ

福井県福井市の宮ノ下エリアには、10月中旬から下旬にかけて一面にコスモスが揺れる秋らしい風景が広がります。

コスモス広苑から車で20分圏内にはフォトジェニックな寺院、手打そばが味わえるお店、源泉かけ流しの温泉施設があり、半日で福井観光をギュッと楽しめます。


自然、歴史、グルメ、温泉が満喫できる贅沢なドライブ旅にぜひ出かけてみてください。


photo:小林智映

虎尾ありあ
福井出身のライター。坂井市の田んぼの真ん中でのびのび書いています。町おこし事業に携わったり、地方で暮らしたりするなかで福井の熱い人々に出会い、暮らしや社会をより良くするお手伝いができれば、とライターの仕事をしています。