福井唯一のお茶処を愛してね

福井県で唯一、お茶が作っている場所が、味真野茶だという。
福井県越前市味真野地区で作られ、室町時代から作られている、由緒正しきお茶である。
ここ「味真野茶屋」は、そのお茶をふんだんに使った料理を唯一出されている。
茶飯に、茶を入れ込んだ菓子である。
料理は、茶飯にとろろをかけた、「茶飯とろろ丼」お願いした。
コシヒカリに、無農薬栽培されている真野茶にと赤大豆を炊き込んだご飯である。
運ばれてまず、とろろの下にある、茶飯を食べてみた。
うつすらと茶の味がして、その風味がご飯の甘さに溶け込んでいる。
そこへとろろの粘り気とほのかな甘みが加わって、舌を、喉をいたわりながら、胃袋に落ちていく。
赤大豆の存在がいい。
単調になりがちなとろろ芋の間で、ふっくらと炊かれた豆が、ほくっとか弱き甘みをみせる,
その瞬間にほだされる。
食後はデザートをおねがいした。
「茶羊羹」と「茶団子」をお願いした。
可愛らしい茶団子は、もちっと歯が包まれ、ほんのり茶の風味が漂う。
これは田舎の縁側で食べたいなあ。
次は茶羊羹である。
セットには、お茶もついてくる。
まずお茶を入れる。
茶椀に熱湯を入れて冷まし、急須に茶葉を入れて、ぬるくなったお湯を注ぐ。
そのまま5分ほどまつ。
その間に羊羹を食べてみた。
プリン型の羊羹は、しっかり固めてある。
食べれば、最初に甘みが来て、その後から微かな茶の渋みが追う。
この渋みがいい。
渋みが甘さを引き立て深くする。
ここでお茶である。
まろやかな口当たりで、心地よい苦味とすっきりとした後味がある。
この希少なお茶で、時間をゆるりと過ごし、なごみたいのだろう。
店内は満席で、年配の地お客たちがのんびりと時間を過ごされている、
ここには、安らぎという幸せがあった。