オリジナルサンドイッチが連打する美味しさに魅了されるの巻

サンドイッチが好物である。
シンプルなものも、様々なものが挟まれたものも愛している。
この店は、オリジナルサンドイッチが人気だと聞いてやってきた。
店頭には、20種ほどの写真付きメニューがあり、さらには自分で好きなものを挟んで作ってもらうこともできるらしい。
サンドイッチ好きの心が燃える。
だが今日はこの店オリジナルサンドイッチを中心に、頼もう。
まずは「オリジナルミートソースとエッグ」を選んでみた。
甘めのミートソースが卵を受け止めて、なかなか良い。
次に、「ポテトサラダサンド」を食べてみた。
焼きたての卵と滑らかなポテトサラダの組み合わせは、もう反則でしょう。
芋とマヨネーズ卵のまま胃がくんずほぐれつ抱き合って、自然と笑顔が生まれちゃう。
「オリジナルミートソースとエッグ」、「ポテトサラダサンド」で、すっかり気を良くして、少し味が想像つかぬものを頼んでみた。
まずは「バナナサンドキャラメルソース」である
潰れたバナナとカットしたバナナが入り、そこへキャラメルの甘みと香りが加わっている。
なによりトーストとバナナの相性が良いことが、嬉しい発見だった。
そこへ少しだけキャラメルの甘味が加わると、もう後戻りできなくなる。
瞬く間に、食べ終えてしまった。
さらに驚いたのが、「ピーナッツバターサンドベーコン」である。
ベーコンと甘味を合わせるなんて、思いもつかなかった。
ところが、甘い香りにベーコンのうま味と塩気が見事に抱き合う。
ピーナッツバターとベーコンの出会いを、カリッと焼いたパンの香ばしさが祝福している。
聞けばこれは別名「エルヴィスサンド」とも呼ばれて、エルヴィス・プレスリーの大好物だったらしい。
甘いもの好きのエルヴィスらしい逸話だが、甘いもの好きでなくともこれはハマる。
最後に「ピザトースト」を頼んでみた。
甘めのトマトソースとシャキシャキ弾む玉ねぎの出会いがいい。
さらにピーマンはシャキッと音を立てて青い香りを放ち、ベーコンの塩気が来てチーズがとろりとしなだれる。
それらをふわふわのパンが受け止める。
このピザトーストも、サンドイッチもよくよく練られている。
相性やそれぞれの量のバランスなどが巧みに計算されて、美味しさを生んでいる
楽器演奏で、同じ音または複数の音を素早く反復・連打する奏法をトレモロというが、11年目だというこの店は、おいしさのトレモロを奏でて、お客さんを魅了し続けているのだろう。