朝から、手が止まらないカレーに興奮するの巻

止まらないカレーである。
一旦食べ始めたら、スプーンを持つ手が止まらない。
辛い中に穏やかな甘みがあって、そこに様々なスパイスが香ってくる。
ああ、ご飯か進む。
カレーの名前は、「いずも型護衛艦 骨付きチキンのボロボロスパイスカレー1200円という。
骨付きチキンのボロボロスパイスカレーはわかる。
だがいずも型護衛艦とは何か?
実は店主は元自衛官で、海上自衛隊の潜水艦乗りだった。
そこで食べられていたカレーを再現したのである。
カレーを注文すると、「普通盛りは、この楕円形のアルミ皿で、士官が食べる器、大盛りは、隊員が食べる皿で、区切りが分かれた四角い皿です」
「すいません、大盛りをください」。
隊員の皿に惹かれて、つい大盛りを頼んでしまった。
大盛りは、600グラム、ご飯四膳分である。
写真の器は大盛り専用で、実際海自の隊員が食べているサラダという。
これを朝9時からいただいた。
海自のカレーというと、よこすか海軍カレーが有名だが、実は船によって味が違うらしい。
それぞれ調理師免許がある料理人がいて、それぞれブライドがあるのだという。
それぞれの船のレシピがある。
本日は「いずも型護衛艦 骨付きチキンのボロボロスパイスカレー」。1200円である。
それがまさしく冒頭に書いた、一旦食べ出すと止まらなくなるカレーなのであった。
くどくない旨味が絶妙で、それが食べるたびに増幅する。
鋭すぎないカレー香の塩梅も、この旨味と合っている。
なにか、食べるに従ってお腹が空いていくような感覚もあり、っちゅうで解した鶏肉をカレーと混ぜて食べたら、さらにスプーンが加速した。
カレーは週一回で、毎日7:30から昼過ぎまで。40人前のカレーを出す。
しかしそのために仕込みが大変で、今日は朝4:30から始めたという。
さすが19年間潜水艦乗りをしただけあって、根性と体力が常人とは異なる。
スプーンが止まらない理由が、少し分かったような気がした。
「まかない丼」というのも気になって頼んでみたら、 マグロタタキ、サーモン、プリ、鯛と、実にゴーカである。
「ちなみに店名はなぜゆえにつけたのですか?」と、聞くと
「店を始める前に弟と区別するため、兄いと呼ばれていて、そこから店名をつけたんです」。
そう明るく答えられた。
止まらないカレー。
今度は違う船のカレーをリクエストしようかな。