お土産にもおすすめ! 歴史や地域色豊かなご当地甘味7選
福井の食を語るうえで、忘れてはいけないのが甘味です。子どもから大人まで愛される定番のおやつや季節限定のお菓子など、県内各地で特色のある甘味がいろいろあります。お土産として持ち帰りやすいものもたくさんあるので要チェックです!
福井の冬の風物詩! つるんと食べられる「水ようかん」
福井では冬に食べる水ようかん。かつて、京都に奉公に出ていた子どもたちが、福井に里帰りの際にお土産に持たされたことで、冬に水ようかんを食べるようになったとも言われています。一般的な練り羊羹に比べて水分が多いためみずみずしく、つるんとしたのどごしも特徴的。黒糖を使用しているところも多く、あっさりとした中にもコクがあり、食べやすい食感と味わいが生まれるそうです。
また、薄い板状になっているので、切り分けて家族や友人とみんなで食べるのも福井ならではの楽しみ方です。お店によって味や材料にも違いがあるため、食べ比べてみるとそれぞれのこだわりを感じることができますよ。
Column
福井の冬スイーツ【水ようかん】定番から進化系まで大特集!
福井県の冬の風物詩「水ようかん」。老舗専門店の水ようかんから一風変わった創作水ようかんスイーツまで、地元ライターがその魅力をたっぷりお伝えします。
福井土産の定番! なめらかな食感がクセになる「羽二重餅」
福井名産の絹織物「羽二重」を再現した餅菓子です。餅粉を蒸して、砂糖や水飴を加えて練り上げており、その名の通り真っ白。絹のようになめらかかつ柔らかな食感が特徴です。
福井のお土産の定番としても有名で、お店ごとにバリエーションもさまざま。プレーンのものをはじめ、あんこを包んだものやチョコレート入りのもの、くるみ入りのもの、きなこ味などたくさんの種類があるので、お気に入りの羽二重餅を探してみては?
全国的にも珍しい! きな粉と黒蜜で食べる「あべかわ餅」
福井のあべかわ餅といえば、黒蜜ときな粉の組み合わせが一般的。この食べ方は福井県北部(嶺北地方)だけに見られる、全国的にも珍しいもののようです。お店によって、丸、三角、四角と異なるお餅の形や、黒蜜のつけ方なども食感や味わいの違いにつながっています。ふだんのおやつ以外にも、夏に土用餅として食べる風習があり、夏限定の甘味として楽しんでいただけます。
お店ごとに異なる焼き印に注目! 「酒饅頭」
福井県には江戸時代から明治時代にかけて日本海海運で活躍した北前船の寄港地がいくつかあり、その影響を受けた食文化が各地に根付いています。坂井市三国を代表する「酒饅頭」もそのひとつ。かつて三国を往来していた北前船の船乗り達から、酒饅頭の製法が伝えられたと言われています。
お酒の風味漂う生地にあんこが包まれており、優しい甘さが楽しめます。表面の焼き印は三国の酒饅頭ならではの特徴。焼き印を見ればどこのお店のものか一目で分かり、香ばしさも感じられます。
よもぎとあんこの相性抜群! 「勝ち山おやき」
勝山で古くから親しまれているおやきは、よもぎを練りこんだお餅でつぶあんを包み、こんがり焼き上げた和菓子です。よもぎの爽やかな香りと、存在感のある粒あんの相性は抜群。こんがりした焼き目も良いアクセントになっています。
勝山市内では10以上のお店で販売されており、お店ごとに風味や食感が少しずつ違うので、街歩きをしながらお店巡りを楽しむのもおすすめです。
400年以上の歴史あり! 素朴な大豆のお菓子「けんけら」
福井では400年以上前から食べられてきた定番のお菓子。「けんけら」の名前は、当時この地を治めていた大野藩(現在の大野市)の殿様が「堅家来」と名付けたことが由来と言われています。
大豆の粉にごまや砂糖を加えて練ったものを薄くのばして加熱し、短冊状に切って手作業でひねっていきます。素材はシンプルですが、パリパリとした歯ざわりと何ともいえない風味がクセになり、福井では子どもから大人まで多くの年代に愛されています。
「日本三大くず」ときれいな水が生み出す夏の銘菓「くずまんじゅう」
小浜市の夏の名物「くずまんじゅう」。毎年5~10月頃の期間限定で販売されており、地元では夏の手土産としても定番となっています。
使われているのは、「日本三大くず」の一つにも数えられる「熊川くず」。さらに、このあたりの地域は水がきれいな事でも知られており、良質な水がツルツルと弾力のあるくずの食感を生み出しています。イートインスペースを設けているお店が多いので、出来立てをその場で食べるのもおすすめです。
関東出身、福井在住のフリーランスライター・編集者。
2015年に福井県鯖江市で体験移住をして以来、福井が大好きに!
現在は福井県に移住し、ライターとして福井県の魅力や観光情報を発信するお仕事もしています。
福井でいちばんびっくりしたことは、越前がにとお蕎麦の美味しさ! 越前がにを初めて食べた時は、感動のあまり号泣しました。