福井に来たら日本酒!地酒が美味しい理由は風土にあり!
みなさん、日本酒は好きですか?米どころの福井には美味しい地酒を造る酒蔵が数多く存在します。豊かな水とお米で造られた地酒はその土地の宝と言っても過言ではありません。福井の美味しい肴と地酒とのマリアージュは格別!各地の地酒を楽しみながら、福井の風土を味わう旅に出かけてみませんか。
米どころで生まれる絶品の日本酒
「コシヒカリ」発祥の地である福井県は、日本有数の米どころとして知られています。福井は古く奈良時代に東大寺の荘園があり、その頃から米づくりが行われていました。米を育てるのに適した土壌と、白山水系の水脈をはじめ豊かな水量を誇る水源が米づくりの土台を支えています。また昼夜の寒暖差があることも美味しいお米ができる理由のひとつ。昼は暖かい太陽を浴び、夜は冷え込むことにより、甘く粘りのあるお米になると言われています。
日本酒造りはまず米を吟味することから始まります。日本酒に使われるのは、酒造りに適した酒米。米どころの福井県は酒米の生産も盛んで、「五百万石」、「山田錦」、「越の雫」、「さかほまれ」、「おくほまれ」、「九頭竜」、「神力」など多くの酒米がつくられています。特に代表的な酒米のひとつである「五百万石」は北陸や新潟での生産が主で、福井も全国屈指の生産量を誇ります。福井でつくられる酒米は、まさに福井の地酒の命と言えるでしょう。
酒造りの歴史を知ろう
日本酒が現在のような形で造られ始めたのは鎌倉時代。鎌倉・室町時代にかけて日本酒は米と同等の経済価値を持った商品として流通するようになります。江戸時代初期以降、保存性を高めるためにさまざまな製造方法が試され、現在の清酒により近い日本酒が造られるようになり数々の銘酒が生み出されてきました。
海や山に囲まれた自然豊かな福井でも古くから酒造りが盛んに行われてきました。現在も、県内にある30以上の酒蔵では、その場所の風土とともに、それぞれが理想とする酒造りに取り組んでいます。一つひとつの酒蔵は決して大きくはありませんが、工業的にならず、酒蔵の個性が際立つ品質のよい地酒が生まれています。
酒のよしあしは豊かな水で決まる!
酒のよしあしは水に大きく左右されます。日本酒の成分のうち約8割は水です。また米を洗う水、米をつける水、酒母(しゅぼ)と呼ばれる酒の土台をつくる液体に使用する水、仕込みに使う水など多くの工程で大量の水が使われるため、水は酒造りに欠かせない要素となっています。
福井は豊富なミネラル分を含む白山水系の水に恵まれています。広大なブナ原生林が残る日本三名山の白山をはじめとする山々に降る雨雪が、長い年月をかけて良質なミネラルを吸収しながら地層を通り抜け、伏流水となって県内の川に流れ込んでいます。そんな地元の山々からの豊かな水系の名水や湧き水は、その地域ごとに少しずつ性質の違いがあり、酒蔵ごとの個性を生んでいます。県内には広域にわたって多くの名水が存在します。そして豊かな水の近くに酒蔵があります。名水の地である福井。水にも注目して地酒を楽しめば、楽しみ方に幅が広がること間違いなしです。
さまざまな肴と一緒に地酒を楽しんで
地酒を楽しむ上で欠かせないのはその土地の酒の肴。福井には鯖のへしこや小鯛のささ漬け、新鮮な魚介類や、郷土料理にジビエなど、地酒にぴったりな肴が数多くあります。なかでも個人的な一押しは、日本三大珍味のひとつである「越前うに」。バフンウニの塩漬けで、ほんの少し舌の上にのせて地酒を味わえば、その瞬間至福の時が訪れます!それぞれの地酒に合う酒の肴を探しながら福井の地酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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福井駅前のカフェ店主。福井で暮らしはじめて8年目。3歳のやんちゃ坊主の子育て中。好きな福井の日本酒は花垣。好きな福井の酒の肴は塩雲丹。