【美食福井】新ブランド魚「若狭まはた」は、上品な甘みと弾力のある食感が絶品
「若狭まはた」は、令和生まれのブランド魚。透明感のある鮮度抜群の刺身は、白身と赤身のコントラストが美しく、甘みとしっかりとした歯応えが魅力。
加熱すると旨味が引き立ち、鍋や煮魚などの料理でも美味しくいただけます。
【漁獲時期】通年
【産地】敦賀市、若狭町、小浜市、高浜町
【動画】「若狭まはた」の美味しい魅力を凝縮
口に入れた瞬間に広がる風味豊かな味わい
マハタはクエと同じハタ科の高級魚で、全長約1mにもなる大型魚です。天然で漁獲される数が少なく、その味わいはまさに極上であることから「幻の高級魚」と呼ばれています。
福井県の若狭湾で養殖され「若狭まはた」の名称でブランド化されています。
若狭まはたの身はふっくらとした上品な白身で、刺身にして食べるのが絶品。透き通った白身が美しく、甘みがあり、コリコリとした食感、鼻を抜ける磯の香りが際立ちます。
加熱すると旨味が増し、鍋や煮魚、蒸し料理などにもよく合います。マハタの皮や皮下にはコラーゲンがたっぷりで、口に入れるとプルプルとした食感が堪能できます。
自然豊かな福井の海から、新たな高級魚を届ける
若狭まはたは低水温の若狭湾に合った養殖方法の研究が重ねられ、2020年に養殖が始まりました。
小さなマハタは寒さに弱いため、孵化してから1年間は県栽培漁業センターの暖かい陸上水槽内で育てられます。
汚れた飼育水をろ過・浄化して再利用する環境にやさしい閉鎖型循環飼育で冬を越し、1歳になると体長20cm、重さ250gの稚魚に成長します。
そして5月から6月頃に若狭湾に移して生簀養殖が始まり、およそ1年半かけてじっくり飼育されます。
重さ1kgから1.5kgに育つと出荷の頃合い。消費者に鮮度抜群の状態で届けるため、活魚車に移され、生きたまま卸売市場などへ運ばれていきます。
自然の恵みと養殖事業者の丁寧な仕事が、唯一無二の味わいに
福井県南西部に位置する若狭湾内の内浦湾で若狭まはたを育てているのが養殖事業者・山本博史さん。
若狭湾は入り組んだリアス式海岸に囲まれた湾で、外海の影響を受けにくく波が穏やかなため生簀を設置しやすく養殖に適した環境です。
また、周辺山地から流れ込むミネラルたっぷりの雪解け水と透明度が高く良質な海水が、美味しさを育みます。
「白身の肉質はしっかりとした歯応えがあり、旨味がギュッと詰まって格別」と消費者から声が寄せられる若狭まはたは、養殖事業者の愛情と日々の細やかな飼育管理の賜物です。
Column
【おいしい豆知識】
煮こごりの旨み、翌日が最高
若狭まはたを煮た煮汁は、冷えて固まるとゼリー状の煮こごりが出来上がります。
旨味がたっぷり出た上品な味で、つるんと喉越しも良く香り高い一品。しかも美味しいだけでなくコラーゲンを多く含み、健康にも美容にも効果が期待できるため女性に人気です。
マハタの心身を常に見守り、手を抜かない環境づくり
山本さんは、生簀1基の尾数を約1,000匹に抑えた低密度の環境で若狭まはたを育てています。
マハタは鋭いヒレを持つため魚同士が接触して傷がつかないようにするほか、ストレスフリーな環境で育つため上質な身と味に仕上がります。
魚の健康状態を把握し病気を予防するためには、こまめな観察と生簀内の環境を適切に保つことも欠かせません。
体の表面に寄生虫が付着しないように注意するほか、養殖網を清潔に保つために定期的な洗浄や交換を行います。
Column
【おいしい豆知識】
遮光幕で若狭まはたの日焼けを防ぐ
若狭まはたを育てている海上の生簀は、紫外線を遮断するため遮光幕で覆っています。
日焼けをせず美しい色を保ち、体色に色むらがでないようにするためです。
出荷前には一尾一尾、水で体表のぬめりを丁寧に落とし、臭みを取り除いてから消費者に届けられます。
「若狭まはた」を食べられるお店の紹介
【美食福井とは】
福井県には、豊かな自然と生産者のこだわりが育む美味があふれています。
「美食福井」とは、それら海、山、里のプレミアムな食材24品目の魅力を余すところなく紹介する特設サイトです。
マハタは、成長すると性別が変わるという変わった特徴を持っています。
卵から生まれたばかりの時は、全てメス。
子孫をより多く残すために、小さいうちはメスとして繁殖を行い、縄張りを持てる大きさになったらオスになります。つまり、大きい個体のマハタは全てオスなんです。