福井の新進気鋭ブルワリー「アワーブルーイング」のクラフトビールイベントに行ってきた!
福井といえば米どころ、酒どころのイメージですが、実はクラフトビールも熱くなっています!そんなメインドイン福井のビール醸造に関わる「アワーブルーイング」にお話を伺ってきました!
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福井生まれ福井育ち生粋の福井人。写真歴は20年以上。嶺北奥越を中心に福井県内の風光明媚な名勝奇勝を撮り歩いてます。
4474 view2024年福井市にブルーパブがオープン予定!今はイベントや福井県内の一部の酒販店・道の駅で買えます!
2024年春に福井市に醸造所併設のブルーパブ(店内に醸造所を併設し、製造したてのビールが飲めるお店)をオープン予定のアワーブルーイング。
現在は、福井市内のビール醸造所「越の磯」と共同開発したビールが、福井県内ではリカーワールド華、一部の道の駅、他の記事でも紹介しているTHEGATEなどで購入ができます、、が提供本数がまだ多くないので見つけたら買いです! (※県外へも樽でお店に販売を開始されていいるとのこと。飲める地域の方もいるかも?)また、定期的にイベントも開催していて、生ビールを飲める機会も!(イベント情報はインスタでご確認下さい)
アワーブルーイング代表の岡田さんに話を伺いました! ①
イベントでは大体4、5種のスタイルのビールが楽しめます!
一番最初に手掛けた「the 1st batch(ファーストバッチ)」をはじめ、複数のスタイルのクラフトビールがリリースされていて、今も続々と新スタイルを準備中とのこと。
アワーブルーイング代表の岡田さんに話を伺いました! ②
- アワーブルーイング 岡田さん
- 福井の原材料はできる限り使いたくて、今も小麦(ふくこむぎ)や福井のおいしい水は使っていますし、今度5月に発売する2種類のダブルIPA(インディアペールエール)は福井の六条大麦を地元で麦芽にしてもらって使用していますよ。
- ふく旅ライター 上村
- 六条大麦といえば、福井が生産量日本一ですものね!
- アワーブルーイング 岡田さん
- 通常は二条大麦でビールは作られますが六条大麦を加えて、今回の新しいビールは作りました。本当は二条大麦を福井県産で使えたらいいのですが、県内ではあまり作られていないんです。でも、追々アワーブルーイングが大きくなっていったら農家さんに働きかけて生産してもらい、それを使えるといいなと思っています。
- ふく旅ライター 上村
- それはめちゃくちゃいい取り組みですね!
- アワーブルーイング 岡田さん
- 実は、国内でも大麦を麦芽にできる企業があまりないんですが、福井にはたまたま大麦倶楽部という県外からも注文が入る麦芽を作れる企業があるんです。通常はビールの原材料を海外や県外から購入するのですが、輸送にエネルギーがかかるのでサステナブルという観点では地元の大麦を地元で麦芽にして作れたら1番ですね!
- ふく旅ライター 上村
- まだまだ先かもしれないですが、福井だけの素材で作られたビール、飲んでみたいです!ちなみに、福井の水は何か特徴ってありますか?
- アワーブルーイング 岡田さん
- 日本全体で言えるのですが軟水なんです。福井は白山水系の水で、大野のお清水(おしょうず)など名水で有名です。酒蔵が多いことからも、昔から水どころでもあったことがわかると思います。
福井市で醸造をする予定ですが、地下水だけだと実はミネラルが偏ったり、時期によって水質が変わってしまいます。福井は九頭竜川流域でもあり、地下水だけではなく地表に近い所の水とバランスがよく水質が安定しているので、ビール作りには適しているんですよ!(③に続く)
ジャパングレートビアアワーズ受賞!
スプリングバレー、よなよなエールなど名だたるブルワリーが出品するジャパングレートビアアワーズで受賞も!
アワーブルーイング代表の岡田さんに話を伺いました! ③
- ふく旅ライター 上村
- 2023年5月に発売される新作ってどんなビールですか?
- アワーブルーイング 岡田さん
- まず、1つ目のブレイクタイムは二条大麦と福井県産の六条大麦をブレンドして使っています。アルコール度数はアワーブルーイングの今までのビールの中で1番高い8%でボディがあって飲みごたえがあるダブルIPAです。
- ふく旅ライター 上村
- 多分、自分の好みのど真ん中のスタイルなので発売が楽しみです!
- アワーブルーイング 岡田さん
- 2つ目のバケーションは、これも二条大麦と福井県産の六条大麦をブレンドしていて、みかんなど柑橘系の香りがするブレイクタイムよりさっぱりと飲みやすい印象のビールとなります。
- ふく旅ライター 上村
- どれも楽しみですね!(④に続く)
福井県産の六条大麦を地元で麦芽にして使用した新作ビール
六条大麦はビールに適していないといわれてきましたが、そんなことはなく最近では使用されることも増えてきているようです。(ただし糖の生成効率が二条大麦より低いのでメインは二条大麦が多い)そして、もちろん美味しいビールになるとのことです。福井県は何気に六条大麦の生産が日本一なので、地元の麦芽が入っているビールが飲めるのは県民としてとても嬉しいですね!(2023年5月より発売)
アワーブルーイング代表の岡田さんに話を伺いました! ④
- ふく旅ライター 上村
- 今後作ってみたいビールや、やっていきたい企画ってあるんですか?
- アワーブルーイング 岡田さん
- 福井には「越山若水」って言葉がありますよね?(注:えつざんじゃくすいの「越山」は越前地方の自然豊かな山々、「若水」は若狭湾へ流れる渓流の水のことで、福井の土地の自然を表しています)
この言葉が好きなので、山の恵み、水の恵みがある福井の自然に感謝しながら、越山と若水のそれぞれのテーマに沿ったビールを作ってみたいという思いがあります
- ふく旅ライター 上村
- 「越山若水」は福井新聞のコラム名でも有名ですね!山の恵み、水の恵み、素敵な企画ですがどのようなことを考えられているのですか?
- アワーブルーイング 岡田さん
- まだまだ企画段階ですが、まず「越山」について。福井はもともと笏谷石という青い石が採掘されていました。石切り場は年間を通じて温度変化が少なく、バレルエイジ(樽で熟成すること)に適しているんですよ。電気もかからずサステナブルな環境でじっくり熟成させたビールを作ってみたいですね
- ふく旅ライター 上村
- それは、面白いですね!足羽山周辺でかつて採掘されていた「ふくいブルー」とも言われる笏谷石ともイメージが連動してすごく興味があります!「若水」のほうはどうですか?
- アワーブルーイング 岡田さん
- 「若水」は、若狭の小浜市から京都へ水を運ぶ「お水送り」という行事があるのですがそれにあやかった水を使ってみたいですね。また、ワインではすでにされているのですが、海底に樽を沈めて熟成をさせる方法でビールも熟成させてみたいです。越山と同じく電気代もかからず、海底に沈めた樽は魚の住処にもなるということで、いろんな意味でサステナブルだと思います。
- ふく旅ライター 上村
- 長期的な取り組みになると思いますが、いまからそのビールができるのが待ち遠しいです!
ぜひ福井に来られた際は、アワーブルーイングのビールをお楽しみください!
2024年春に待望の新幹線が福井まで通ります。同タイミングでブルーパブをオープンさせる計画のアワーブルーイング。
ぜひ福井に観光で来られた際は、瓶での購入はもちろん、インスタでイベントをチェックして樽生をぜひとも飲んでいただきたいです!
すでに黒龍や梵という有名なブランドがあって、県民の方も「福井には美味しいお酒があってね!」と自慢ができると思うんです。ビールもそういうコンテンツだと思っていて、育っていけば「福井にはアワーブルーイングがある!」と言ってもらえる。福井の新しい誇りになりたいと思って始めました。