【信じられない】あわら温泉・ホテル八木を体験した私はため息をつきながら旅館を後にした
福井・あわら温泉に、伝説級の温泉旅館がある。安らぎに来たと思ったのに、全く安らぐ暇がないのだ。どういうことかは記事を呼んで確かめてほしい。
ちりり
ディープな福井を愛する独身アラサー。
趣味・特技:ひとり食べ歩き飲み歩き
主な生息地:片町のスナック
あっと驚く福井の新発見を、一緒に楽しみましょう!
期待を木っ端微塵に裏切られる温泉旅館
「はぁ、気持ちよかった。最高。」
帰りの車の中で、自然とため息がこぼれた。
あなたは温泉旅館に行って、完膚なきまでに期待を(いい意味で)裏切られたことはあるだろうか?
古今東西温泉旅館は数あれど、伝統の気風漂うなかに先進の息吹溢れる超エポックメイキングな旅館は、ここをおいて他にあるまい。
福井・あわら温泉「ホテル八木」である。
心の準備はできているだろうか?
未だかつてない温泉エクスペリエンスへ、Let's go!
読まないと後悔する注意事項
1.この上ない空腹で臨むべし
ホテル八木では、季節感あふれる地産地消グルメの数々に度肝を抜かされる。その日の食事をセーブするなり温泉街を走り込むなりして、心身ともに最高の状態で臨んでほしい。
2.早めにチェックインすべし
ホテル八木に来たら、一歩も外に出なくても一日を満喫できる。そして、早めに来ないと後悔することになる。
この日はホテル八木が目的!あとは何もしない!ぐらいの気持ちで早めにチェックインし、ホテル八木の最幸エクスペリエンスを余すことなく堪能してほしい。
3.大好きな人と行くべし
ホテル八木での至高の時間を共にすることで、一緒に行く人との距離がぐっと縮まる。
今度の友達との旅行どこにしよう〜とか、あの人の記念日どこに行こう〜とか考えてる人、ホテル八木を選んでもらって間違いない。
ちなみに私はホテル八木の回し者みたいになっているが、今まで3回宿泊して完全にホテル八木中毒となり、回し者にならざるをえない体になってしまった。
回し者と呼んでくれたっていい。あなたもこの体験のあとには間違いなく、ホテル八木ファンクラブの一員となっていることだろう。
【チェックイン】未曾有の温泉エクスペリエンス、開幕
待ちに待ったホテル八木での女子旅。
ウッキウキしながら、いざ館内へ参らん!
まずは淹れたてのお茶とウェルカムスイーツが私たちを出迎えてくれる。このスイーツ、他では食べられない、オリジナルの本格的なお菓子なのだ。季節によってその様相がガラリと変わる。そして分厚いホカホカのおしぼりの蒸気に癒やされ・・・
あれ?私たちカフェに入ったのかな?と思わず錯覚する。
そしてたたみかけるように、炭火でスモアづくりという大人も子どももワクワクな体験が!竹串にマシュマロを刺して、炭火でじ〜っくり温める楽しさよ。チョコレートを挟んでいただきます。
しかし気をつけてほしい、これはまだ序章である。食べ過ぎに気をつけつつ次に進もう。
・・・
ここで私たちは気づき始めた。
やること多すぎてスケジュールに収まりきらない。
そうなのだ。
まだ入り口から30mも進んでいない。
館内が充実しすぎていて、あれもこれも気になってしまい、絶対的時間の足りなさに気づくのだ。
ゆったり安らぎに来たと思ったら大間違い、めちゃくちゃやりたいことがいっぱいだ!ここはお腹も脳みそもすべて空っぽできて、心も身体も満タンで帰る場所なのだ。
【館内】足湯とお庭ではしゃぐ大人たち
老舗の大型旅館というと、定番の朝夕食に大きなお風呂、連休は混んでいて…と、なんとなく想像がつくと思う。
しかし、ホテル八木はいわゆる「老舗旅館」では全くない。むしろ老舗旅館の概念をぶっ壊しにかかっていると言っても過言ではない。
驚くべき点の一つに、お客さんにゆったり過ごしてもらうため、一日の予約数を制限しているということがあるだろう。私は一年で最も混んでいるお盆にホテル八木に泊まったことがあるが、それでも全く混んでいると感じなかったほどである。
さて、先に進むと一面の大きな窓から美しい日本庭園を望むラウンジが。外に出られて、わいわい写真を撮ったりできる。
庭の奥を進んでいくと、そこに現れたのは足湯だ。ゆったりしすぎてしまうこの足湯で、私たちは色々なことを語り合った。そして気づくと、夜ご飯の時間が目の前に迫っていた。
フォォォ!時空が歪んでいるぅぅぅ!夕食が私たちを待っているぅぅぅぅぅぅ!!
【夕食】いよいよお待ちかねの晩ごはん!!
さて、これまでの体験の感動が想像を上回りすぎてすでに大興奮の私たちだが、ようやくメインがやってきた。夕食である。
夕食は言うなればバイキング形式なのだが、バイキングという言葉は全くそぐわない。バイキングと呼ぶにはあまりに高尚で、丁寧で、繊細で、ライブ感満載で、できたてで、全てが目を見開く美味しさなのだ。
「地産地消、旬の食材を最高の状態で」
これは食事というより、もはや五感で楽しむエンターテイメントである。食事の前には、できたての美しすぎる料理たちを思う存分撮影できる写真タイムがわざわざ用意されている。
前菜にメインにデザートに…どの料理もシズル感たっぷりに輝いている。そして料理のひとつひとつに丁寧なタイトルがついているのも見どころのひとつ。
目が悪い人はメガネを掛けてきたほうがいい。そのくらい、タイトルには料理への思いと遊び心が詰まっている。
料理には地元あわら市産、福井県産の地元食材がふんだんに使われていて、そのどれもが新鮮だ。
この日はシェフからそこにいる全員へ、お料理の説明があった。ホテル八木ではシェフ自身が直接市場に行き、目利きをして食材を仕入れ、メニューも創作している。「お客さんに最高のクオリティで料理を届けたい」というシェフの穏やかながら圧倒的な情熱に圧倒され、それに全力を捧げるスタッフみんなの努力が目に浮かんでくる。
料理への期待はどんどん高まり、ひとつひとつを味わおう!という気持ちにさせてくれる。食べる前から最高の夕食は始まっているのだ。
さて、いよいよ料理を取りに行って、いただきます!もうココからは実際に私たちの口からこぼれた言葉の一部をありのままにお届けする。
・五感がフル稼働(30代・女性)
・何て言うの、もうめっちゃ満足(30代・女性)
・一個一個がもう食べたことがない感じ(30代・女性)
・ここはなかなか超えない(30代・女性)
・目見開きすぎ(30代・女性)
・ここはあわらのパラダイス(30代・女性)
・・・(永遠に続く)・・・
料理だけでなく、地酒バーも宿泊価格にインクルーシブになっており、気兼ねなく迷うことができる(一部有料あり)。アルコールのほかにも各地から集めたこだわりのお茶や、生搾りジュースもあるから驚きだ。メロンジュースなんてファ●タしか飲んだことなかった。
できたてを少しずつ提供してくれるため、焦ってごそっと取ってきてしまう、なんてこともない。ゆったりとした時間の中で、ひとつひとつの料理に集中し、舌鼓を打つ。
また季節や月ごとにテーマが設けられており、いつ来ても新鮮な驚きを味わうことができる。
たくさん話して、たくさん飲んで、心の底から食事を楽しんだのであった。
【夜のお楽しみ】まだまだ部屋には帰れない
さて、ご飯が終わって横にな・・・るのはまだ早い!!
実は夜のお楽しみが待っているのだ。
見事にライティングされたお庭を眺めながら、夜な夜な厳選されたお酒とおつまみ、スイーツを楽しむ。もちろんこれも無料だ。
満腹なはずなのに、おしゃべりとともについついお酒とお菓子が進んでしまう。
そしてブックコーナー。素敵な家具に囲まれながら、素敵な表紙を眺めているだけでも楽しい。さて、私たちはいつになったらお風呂に入れるのか!?
【温泉】至高のサウナ体験そして大浴場と露天風呂
あれもこれも堪能して、いよいよお風呂へ。ズラリと並んだ銘柄からマイシャンプーを選んで、いざ参らん!
目の前に広がる大浴場と露天風呂!
そして特筆したいのがこのサウナだ。
ここではアツアツのサウナストーンに水をかけて蒸気を浴びる、ロウリュウサウナを体験することができる。この水に含まれたアロマがまたやさしく私たちを幸せへといざなってくれる。
さらに、キラキラのアロマ氷に私たちのテンションは急上昇!
ストーンに乗せて、ジュ〜っと溶けてゆく氷を眺めながら、立ちこめる蒸気とアロマのコンボで幸福感に包まれよう。
こんなに女子心をわしづかみにしてかっさらってゆくサウナが他にあるだろうか?あまりに心地よすぎてついついのぼせる・・・なんてことにならぬよう気をつけてほしい(えーと経験談です)。
【湯上がり】お風呂の後まで極楽は続く
お風呂上がりにはやっぱりアイスでしょ!
ってことで、お風呂を出たところには湯上がりアイスバーが!好きなアイスを選んでクールダウン。お風呂の外にはアイスを食べながらぼーっとできるおしゃれスペースが用意されていて、まだお風呂を楽しんでいる相方を待っていても全く苦ではない。
お風呂の中で喉乾いた〜と思ったら、お風呂に冷蔵庫があった
夕食後ちょっとお酒のみながらまったりしたい、があった。
本読みながら甘いもの食べたい〜、があった。
お風呂上りはやっぱりアイスが食べたい、があった。
これがほしい!がちゃんとそこにある。それがホテル八木のスタンダードです。
【客室】やすらぎのお部屋に帰還
さて、いよいよお部屋に戻ろう。
ここまででもうおわかりだろうが、ホテル八木はお客さんに喜んでもらうことにどこまでも余念がなく、寝具だって最高品質なのだ。寝るのはもったいないと思いがちだが、このお布団なら眠るのもやることのうちに入る 。フッワフワのおふとんぶバフっと倒れ込むことができるなんて、幸せといったらない。
そんでそんで、さっきの話の続きなんだけど、・・・
・・・zzz
【朝食】こんな朝ごはん、あっていいんですか?
そして気づけば朝。全く胃もたれもなく、しっかりお腹が空いて目覚める。さぁ朝ごはんに出陣だ!
朝からこんなに贅沢していいんですかというくらいのシェフこだわりメニューの数々に、一瞬で目が覚める。
素敵なごはんのお供たちを全制覇するために、つやつやでホッカホカの釜炊きごはんを一体何回よそえばいいのだろうか。・・・何回でもよそおう。そこにごはんがある限り。
【チェックアウト】またすぐにこの空間に迷い込みたい
心からそう思った。
日々のおやつより、ひと月に1回の八木を選びたい。そんな女、絶対カッコいいに決まってる。
ここには、ないものがなかった。
豪華絢爛とか、そんなのとはまた違う。ホテル八木のスタッフさんたちの努力と叡智の結晶が、想像のはるか上をゆく、とんでもなく居心地の良い空間を作り出しているのだ。
贅沢とは人のやさしさ、心遣いに触れること。
ぜひあなたも、あわら温泉ホテル八木で心豊かな一日を過ごしていただきたい。
なお、予約の際には「ふく旅見た!」と伝えるのをお忘れなく。私がニヤニヤしながら喜びます。
・取材内容は2022.10月時点のものです。
・ホテル八木は常に進化し続ける旅館なので、時期・季節によりサービス内容が変わります。
・お風呂内は特別な許可を得て撮影しています。