日本三大鳥居・氣比神宮の門前町「神楽1丁目商店街」で「神楽歩き」
2024年春。北陸新幹線がついに敦賀まで開通しました!古くから鉄道と港の拠点として栄えてきた敦賀は歴史や名所などの見どころがいっぱい。特に北陸道の総鎮守である氣比神宮と、門前町である「神楽1丁目商店街」はぜひ訪ねて欲しい魅力あふれるエリアです。3月16日には、商店街お土産プロジェクトのお土産が見れる場所「神楽結び」もオープン、ここでしか手に入らない商店街のお土産にも出会えます。
ふく旅ライターが、街歩きしながら、ご案内します!
桜子
福井でみつけた美味しいもの、きれいなもの、四季の移り変わりの楽しみなどを発信します。
好きなこと/温泉めぐり、花、和楽器の演奏/
芭蕉も歩いた氣比神宮の門前町「神楽1丁目商店街」
「月清し遊行のもてる砂の上」
松尾芭蕉が月明かりに照らされた氣比神宮を参拝、神前の白い砂の美しさを詠んだ句です。福井県敦賀市にある1300年の歴史を誇る北陸道総鎮守の氣比神宮は日本三大鳥居でもある美しい朱色の大鳥居の存在感が際だつ格式高いか神社。
そんな氣比神宮の門前町「神楽1丁目商店街」は、代々伝わる老舗のお店や名店が勢揃いの歴史あるエリアです。商店街を歩くと、芭蕉が敦賀で詠んだ句札にも出会えますよ。
たくさんの素敵なお店から今回は5店舗をご紹介。氣比神参拝の際は、神楽1丁目商店街で「神楽歩き」を、ぜひ楽しんでくださいね。
木札で巡る氣比神宮と神楽1丁目商店街
神楽歩きをするとき、まずはじめに手に入れたいのが、お店ごとに異なる漢字4文字の言葉が記された祈願の木札です。(1枚700円(税込))。
「必勝祈願」や「恋愛成就」など、お店によって違った祈願内容が書かれた木札を販売しているので、好きな祈願の木札をお店で買って氣比神宮にお参りすると、裏面に御朱印をいただけます(御朱印料は必要です)。ご朱印をいただいたら木札を商店街の協賛店に持参すると、お店ごとに「お得な特典」を受けることができます。
ご自宅に飾っても素敵な木札。いろいろな言葉を集めてみたくなりますね。
【お料理 やまとも】敦賀の新鮮な魚介類を京都仕込みの繊細な味わいで
氣比神宮の門前にある、和食の割烹料理店「やまとも」は、京都の和食料理店で修業した店主が故郷の敦賀にて7年前に開業されました。
港がすぐ近くにある敦賀で、朝どれの新鮮なお魚を使った京都仕込みの繊細なお料理をいただけます。白木の広めのカウンター席はゆったりとした造りの落ち着いた雰囲気、カウンターと奥に個室があります。
人気店なので事前予約がベスト。どんぶりの蓋からはみ出すほどの勢いが嬉しい「けいさん丼」は、氣比神宮を地元の方が親しみをこめて「けいさん」と呼ぶ名前にちなんだメニューで、国産若鳥やお野菜を秘伝のだしで味つけした天ぷらやお味噌汁、昆布がセットです。来年春からランチメニューが新しくなるとのこと。楽しみですね。
【珈琲とケーキ tuzu】自家製チーズケーキが何種類も楽しめるガーリーなカフェ
ランチのあとに、コーヒーとスイーツはいかがでしょうか。気比神宮から最も近い自家焙煎カフェ「tuzu」は、白とピンクが基調のお洒落なお店です。
オープンが11時から23時までと、遅い時間まで開いているのも嬉しいポイント。
店内に入ると、ウッディな可愛らしいお洒落な内装で、ショーケースには「未経験ながら3000台は焼いてきた」というオーナー田中さんの手づくりの自家製チーズケーキが何種類も並びます。バスク、アールグレイ、レア、抹茶などのチーズケーキに、ほうじ茶のテリーヌなどもあり、さっぱりしてちょうど良い甘さが魅力。いろいろ食べ比べてみたいですね。コーヒーもタンザニア・コスタリカなど、豆から選べる本格派です。
【養生デザイン】「アクセスバーズ」で快適な眠りとくつろぎを
お茶とケーキのあとは、心地よい日本家屋の畳のお部屋でほっとひといき。30分ほどお昼寝はいかがでしょう。
ご紹介するのは、理学療法士の山中雄大(やまなか・ゆうだい)さんと、漢方カウンセラーの青木優加(あおき・ゆうか)さんがそれぞれの得意分野と専門知識をあわせて立ち上げられたユニット「養生デザイン」の「ねむりのサロンBlue Moon」です。
コンクリート打ちっぱなしの土間の小上がりにある畳のお部屋で、福井県産の素材から青木さんがブレンドした、こぽこぽ温かい「ねむねむ茶」をいただくと、静かで心地よい時間が広がります。「ねむりのサロンBlue Moon」の提供サービスは「話してスッキリ、眠ってスッキリ、知ってスッキリ」の3タイプ。「眠ってスッキリ」の導入部にあたる「アクセスバーズ」というヒーリング手法は、頭にある32か所のポイントを軽くタッチ、脳をリラックスさせ、不要なエネルギーを解放してスッキリさせてくれます。忙しいビジネスマンの方にもおすすめです。出張やワーケーションの合間に、頭のなかをクリアできると評判です。(お昼寝コース:30分 3300円)
「眠れないお悩みに寄り添い、落ち着いて眠れるように。自然と心を開いていただけるように、その人の得意なことを知り、引き出していく。」と語る青木さんの信条は「心と身体が健康で、美味しいものを美味しく食べる心地よい暮らしを大切にしていく」こと。
敦賀地産の食材から育まれる日々の「養生な時間」を、優加さんの「ねむりのサロン」でご体験ください。ねむねむ茶の試飲や購入もできますよ。
【スポーツコバヤシ】敦賀の甲子園球児の青春を支え続けるスポーツ用品店
創業72年の老舗「(有)スポーツコバヤシ」は、知る人ぞ知るスポーツ用品の名店です。店内に入ると、色とりどりのカラフルなグラブやバット、お店の天井を埋め尽くすほどのスター選手や有名監督の色紙の数々、そして奥様の小林眞理子(こばやし・まりこ)さんが撮影された、たくさんの野球の試合写真に惹きつけられます。
「この写真は、毎年行われる敦賀市の軟式野球連盟主催野球大会の写真なんですよ」と奥様。敦賀だけではなく、近隣の美浜や三方、上中、小浜の小・中・高の全てが参加する大きな大会に、副理事としてご尽力されるご主人の小林利一(こばやし・としかず)さんと共に足を運び、全てのチームの試合写真を撮影されてきました。どの写真もいきいきとした表情の球児たち、試合の熱気や躍動感が伝わってくる素晴らしい写真ばかりです。創業当初から続く、甲子園出場の強豪校である地元の気比高校御用達のスポーツ用品店としての歴史と、多くの球児を応援してきた温かな絆が、しっかりと感じられる素敵なお店なのです。
代表取締役の小林利一さんのお父様である、先代の小林利蔵(こばやし・としぞう)さんは元プロ野球の選手。夏の甲子園に5年連続出場の名門・敦賀商業学校時代を経て進学した明大野球部ではベストナイン、卒業後は中日ドラゴンズのプロ野球選手としてご活躍され、1951年に故郷の敦賀で開業に至りました。
そんな「スポーツコバヤシ」だからこそ、地元の方だけではなく、プロの選手や監督からの信頼も厚く、選手にとっては自身の右腕ともいえるスポーツ用品のご相談やメンテナンスなども、一貫して安心してお任せできるお店として、選ばれ続けてきました。
特におすすめしたいのが、令和元年に商標登録済のオリジナルブランド「ASTRALK(アストラル)」。オーダーメイドの硬式グラブは、多くのプロ野球選手が採用している艶とハリがあり型くずれしにくい革と、しなやかな革の2種類。軟式用は82色もあり色も模様もおしゃれでカッコイイ。
購入した商品には、無料で希望のデザインや名前を刺繍していただけますが、既製品や持ち込みもOKだそうです。お嬢さんの眞美さんが大手スポーツメーカーのミズノで学ばれた、立体感や高級感が際立つ美しい刺繍と丁寧なデザイン。ウェアやシューズにも刺繍していただけるそうですよ。
「独自性を出してのばしていきたい」と、他にはない美しくデザイン性の高い刺繍の技術。
スポーツのことを本当に親身に相談できるお店ならではのオンリーワンで、これからも「感動」を与えるスポーツの舞台を支えていってくださいね。
【駄菓子屋 のんのん】駄菓子文化をつなぎ、子どもたちの笑顔に
以前あった「夢HOUSE 乃ん乃ん」を事業承継というカタチで、大石愛子さんが2023年の1月9日にリニューアルオープンした「駄菓子屋 のんのん」。
古き良き懐かしい雰囲気の店内には1個10円からのカラフルな駄菓子が溢れんばかりに並び、子どもたちだけでなく、大人もワクワクする夢いっぱいの空間。
ラインナップの豊富さにも驚きがあります。子どもたちにもわかりやすいようにと、ひとつひとつに値段もつけられ、お子さんのいらっしゃるママ目線の優しさも感じられます。
商品の仕入れも、京都や大阪などに自ら出向き、ご自身の目と手で厳選したものを店頭に揃えていらっしゃいます。
店主の大石さんから丁寧なメッセージをいただきましたので、一部で恐縮ですが、ご紹介をさせていただきますね。
「日々、たくさんのお客さまにご利用いただき、また多方面から気にかけ応援のお言葉などをいただき本当に感謝申し上げます。『続けてくれてありがとう』や『頑張ってください』のお言葉をたくさんいただいたり、子どもたちの嬉しそうでキラキラした笑顔や大人のみなさまの童心にかえってワクワクするお顔をみているとこちらがパワーをいただきました。この1年は駄菓子屋としてお店の運営とイベントに出店したり、駄菓子箱や駄菓子ブーケを作ったりスローペースですが、そんな取り組みもしてきました。私が出来る駄菓子というコンテンツをもっともっと発信していかないなと考えているところです。2年目のこれからも、お子さまにはワクワクし大人のみなさまには童心にかえってお楽しみいただけるお店作りを目指していきます。」
駄菓子や子どもたちへの愛がたくさん感じられる「駄菓子屋 のんのん」に、ぜひ訪れてみてください。