泊まりたい!福井のおしゃれなホテル3選!伝統美を感じるコンセプトルーム
漆器や和紙など、自然や歴史に根差した数々の手仕事の伝統が光る福井。世界に誇るトップクラスの技術や個性豊かなプロダクトの美しさは、近年でも注目されています。
今回は2023年にオープンした、福井らしさをコンセプトに福井の美も感じられちゃう特別なお部屋のあるホテルをご紹介します。
桜子
福井でみつけた美味しいもの、きれいなもの、四季の移り変わりの楽しみなどを発信します。
好きなこと/温泉めぐり、花、和楽器の演奏/
【福井フェニックスホテル】2023年7月オープン!福井の伝統工芸と笏谷石の和モダンの部屋
2023年7月1日、福井駅から徒歩3分。抜群のアクセスと福井城址のお濠も望める閑静な位置にある福井フェニックスホテルの最上階に、福井県が誇る伝統工芸を広く知っていただこうと、7つの伝統工芸品と笏谷石をしつらえたコンセプトルーム「ロイヤルスイートルーム」が誕生しました。
若狭めのう細工、越前焼、越前指物(えちぜんさしもの)越前和紙、越前漆器、越前打刃物、若狭塗と笏谷石という魅力的な福井の伝統美の数々がひとつのお部屋に集結。滞在を通して、本物の奥深さや繊細な美しさをリアルに感じとることができるのです。とても興味深く、気になります!
- 福井フェニックスホテル 吉川さん
- 滞在を通じて、伝統工芸の体験などもおすすめですよ。アテンドもおまかせください。福井フェニックスホテルを福井の伝統工芸とお客様を繋ぐ拠点にしていきたいと思っています。
ロイヤルスイートルームの客室に入る前、最初に目を惹くランドマークは、小浜市に伝わる若狭めのう細工で作られたナンバープレートです。鮮やかなとろりとした赤色がキャンドルの炎の揺らぎのような美術品。原石を削る磨きは繊細で、一日に削れるのは一センチ。現在、日本でただ一人の若狭めのう細工の職人の逸品です。
とてもスタイリッシュな洗面台。どっしりとした存在感の洗面ボウルは焼き締まった鉄色の越前焼。壁材は黒い越前焼のタイル、黒いタオルハンガーは越前打刃物と、越前の土と炎から生まれた作品ばかり。水漏れがしにくい越前焼は実用性にも富み、古来は水がめにも使われていました。炎のなかで何度も金属を繰り返し叩いて生みだされる確固たる越前打刃物。鍛錬の黒いタオルハンガーは、最高にクールで際立つ存在感ですね。
- 福井フェニックスホテル 吉川さん
- タオルバーの細かな槌目の凸凹感にもご注目ください。鍛錬のあとをあえて残して美しい質感に仕上げています。床の凹凸感も、タオルバーとおそろいです。
美の融合/越前塗と若狭塗がコラボレーション×寝室
寝室の壁を飾る越前塗の蒔地塗りのパネルと、若狭塗の松葉仕上げの絵は、一つ一つ職人が漆を手塗りし、丁寧に仕上げたここでしか見ることができない一点。特別に、越前塗と若狭塗のコラボレーションで制作されたものなのです。白い壁は1500年の歴史を受け継ぐ越前和紙。高級感のある「ヘリンボーン」という技法で表面になめらかな表情をつけています。ベッドは日本でもまだ導入が少ないドイツ製の最高級ブランドのhulsta(ヒュルスタ)だそうです。心地よい寝心地を味わってみたいですね。
- 福井フェニックスホテル 吉川さん
- 同じ越前塗でも、ベッドの脇の光沢のある黒と、額のマットな黒。塗り方を少し変えるだけで、美しさや風合いも違ってくるんですよ。
リビングと寝室の間仕切りである天然木のパーティションは伝統の越前指物(えちぜんさしもの)。釘などをいっさい使わず、すべて手仕事で木の形をさしあわせる「組子」(くみこ)を使っているそうです。涼やかな透明感と温もりの越前指物。本物の芸術品を、ひとりじめに眺める至福のひとときをぜひ体感してくださいね。
水に濡らすと「ふくいブルー」と呼ばれる深い青色に変わる笏谷石を設えた知的でモダンなリビング。笏谷石は福井県特産の石材です。福井の雪解け水や自然から生まれた素材に包まれる客室では、自分の内面に向き合える、上質なリトリート時間を過ごせそうです。
角部屋の大きな窓からは、福井城址のお濠も一望できます。風格のある広いデスクは、書斎のように自分の時間に浸れそうですね。気分転換に、近くの福井城址や名勝・養浩館庭園もあり福井中心部の観光や散策も楽しめる立地も魅力です。
- 福井フェニックスホテル 吉川さん
- お城の石垣も笏谷石、お部屋の笏谷石との違いや、繋がりを感じていただけたらと思います。
伝統工芸にちなんだ福井づくしの朝食の味わい
朝は、美しい特注の越前桐箱を囲むようにずらりと並ぶ和朝食。越前焼や若狭塗箸などの工芸品の器に、この日は、のどぐろの塩焼き、こんにゃくの木の芽田楽添えや羽二重湯葉に汐ウニ、若狭牛など、福井を感じさせるお料理の数々。
料理長の心意気が伝わってくる丁寧な美味しさに、おなかも心も満たされます!
【ホテルリバージュアケボノ】お市桜の美しさに浸れる!美食とくつろぎのホテル
福井市民の心に広く咲き続けている足羽川の桜並木を望む「ホテルリバージュアケボノ」。
福井らしさを感じることができ、「アケボノ」の名前のように、朝を大切にした旅館の良さも併せ持つホテルです。
2023年3月にオープンした「さくらフロア」と、2階にオープンした本格フレンチレストラン「Fukui French Aujus」(福井フレンチオージュ)をご紹介したいと思います。
ホテル東館6階の全16室ある「桜フロア」へのアプローチとなる28mの廊下は「お市桜」と名付けられている桜のトンネルから降り注ぐ木漏れ日を越前和紙で繊細に大胆に表現しています。
ホテルからの朝のお散歩コースにも最適なので、桜フロアにお泊りいただいて、翌朝はぜひ桜のトンネルを散策してみてくださいね。
四季を通じて楽しめる窓の向こうに連なるお市桜「お市ルーム」
ホテル東館6階の全16室ある「桜フロア」のうち足羽川を望む3室は、美女として名高い「お市の方」をイメージした「お市ルーム」。なかでも「桜ルームスーペリアリバージュツイン」のお部屋は一番人気の客室です。窓から一望できる足羽川のほとりに連なるお市桜を借景にできる特等席のお部屋。桜模様の水墨画、お市の方の格の高い着物をモチーフにした羽二重の絹織物の壁紙、漆ぬりのランプなどがマッチしたモダンでおしゃれな空間で優雅なステイケーションが叶えられます。
「お市ルーム」のダブルタイプのお部屋は、コーナーに窓があるので、違った角度からの多彩な景観が魅力。8月のフェニックス花火も、このお部屋からよく見えるそうなので、涼しいお部屋でドリンク片手に花火鑑賞という過ごし方もできますね。
一面の桜模様カーペット、壁は金色の色彩の越前和紙のパネルに彩られ、落ち着いた雰囲気ながらも、おしゃれで機能的な空間です。ワーケーションやお仕事も落ち着いてとりくめそう。パネルは、お部屋ごとに異なり違う雰囲気が味わえます。デスクが窓を向いていて、足羽山の四季や風を感じることができるのもポイントです。
- ホテル リバージュ アケボノ 代表取締役 清水さん
- ホテルとは、お客さまに物語を提供するところ。いい思い出づくりのお手伝いをすることが、私たちの仕事です。
桜の樹の名前の「Fukui French Aujus」(福井フレンチオージュ)
「Fukui French Aujus」(福井フレンチオージュ)の名前は、ホテルの前に連なる桜の樹木からインスピレーションを得てシェフが命名したそうです。越前和紙をあしらった店内、足羽川に舞い散る桜の花びらの重なりを表現した装飾スクリーン。白い天井のまわりにも、滑らかになるように丁寧に二重に施工されているそうです。「福井を、美味しく、華やかに」のコンセプトそのままに、華やかなお料理の色が映えるよう、コントラストを大切に店内の色彩も淡く柔らかな色彩に統一されています。桜のはなびらが舞うような、軽やかさと透明感と品のある空間でいただくお食事は、一期一会の時間になりそうですね。
細部にまで桜の魅力が感じられ、桜に包まれたように心をくすぐられます。
個室の照明もぼんぼりのように、心が華やぐ色です。
【あわら温泉 グランディア芳泉 さくら亭SUITE(スイート)】半露天風呂つきのラグジュアリーなお部屋
2023年春の北陸新幹線「芦原温泉駅」の開業を迎え、ますます便利に楽しくなる、福井県の「あわら温泉」。
そんなあわら温泉のなかでも、7000坪敷地には、日本庭園と3つの自家源泉が評判の「グランディア芳泉」に、2023年春オープンした、とびきり贅沢でラグジュアリーなお部屋「全室半露天風呂付のスイートルーム さくら亭 SUITE(スイート)」をご紹介します。
さくら亭SUITEのフロアのアプローチには扉があって、ここから別世界。フロアの入り口には、まるでお雛様のお道具のような桐箪笥から好きな浴衣を選べるようになっていて、とても気持ちが高まります。
- グランディア芳泉 小林さん
- グランディア芳泉には、露天風呂付客室や恐竜ルームなど、様々なタイプの客室からお客様に合ったお部屋をお選びいただけます!
リビングは広々と開放感があり、小上がりには畳が敷かれています。お部屋の大きさは11室とも、60~80㎡もあり、最大4~6名まで宿泊できます。
大きな窓のかたわらにはビューベンチ。最高にくつろげるよう、ちょうど良い角度に工夫されているように感じました。
お部屋全体を包む、のびのびとした空気感は、上質な天然木の淡い優しげな色や、天井や壁紙にあしらわれている越前和紙のやわらかな風合いからでしょうか。
ディナーはセルフペアリングでA5若狭牛を贅沢に
夕食は、A5ランクの若狭牛のしゃぶしゃぶ会席と旬のお造りが楽しめるダイニング「福樂」または、料亭ならではの特別感のある個室の創作懐石「遊膳」から選ぶことができます。ダイニング「福樂」では、「セルフ・ペアリング」でお料理の内容にあわせて、飲み物を自分で組み合わせて、楽しむことができます。
ホテルで湯巡り!天空のSPA
大きなお風呂にも入りたいという方には自家源泉の「天上のSPA」もおすすめです。「月の湯」は男性「星の湯」は女性専用。大風呂、ひのき風呂、露天空湯、寝湯、サウナ、美泡の湯など、いろいろなお風呂を楽しめます。
- ふく旅ライター 桜子
- 福井のコンセプトルームのあるホテル、いかがでしたでしょうか?取材を通してスタッフの方のお話もお伺いし、私も泊まりたくなりました!皆さんも、とっておきの福井旅にぜひご利用ください。